halfway between the car and goats

詳察

昨日の「Kitajima's Complex Conjugate 2006年4月17日の追記が解らない」という話であるが、早速コメントを頂いて、嬉しい限りである。
もちろん、時間経過を追って場合分けをすれば、話は簡単である。少し試してみよう。まず、車を k、2頭の山羊をそれぞれ y_1, y_2 と書く。例えば、車を確率 p で選ぶことを k(p) のように書く。また、「『あなた』が最初に選ぶ扉の中身」を A、「司会者が開ける扉の中身」 を S、「『あなた』が最後に選んだ扉の中身」を F と書く。場合分け (= の左側に A\times S の順) とその確率 (= の右側) は以下のとおり:
a: k(\frac13)\times y_1(\frac12)=\frac16・・・(F=k,y_2 は等確率)
b: k(\frac13)\times y_2(\frac12)=\frac16・・・(F=k,y_1 は等確率)
c: y_1(\frac13)\times y_2(1)=\frac13・・・(F=k,y_1 は等確率)
d: y_2(\frac13)\times y_1(1)=\frac13・・・(F=k,y_2 は等確率)
何故ならば:

  • A=k,y_1,y_2 となる確率はそれぞれ等しく \frac13 である。
  • A=k の場合、S=y_1,y_2 を等しい確率 \frac12 でとり得る。
  • A=y_i の場合、S=y_j (ただし、i\neq j) しかとり得ない (確率は 1)。

ad のいずれの場合でも F=k,y_i は等確率であるので、

  • A=k (最初車を選んだ) の確率は a+b=\frac13
  • A=y_i (最初山羊を選んだ) の確率は c+d=\frac23

従って、選択を変えた方が、倍、車を得る確率が高くなる。

簡単に

もっと簡単にいこう。A の場合分けは

  • A=k,y_1,y_2 が等確率。

言い替えれば、

  1. A=k の確率は \frac13。(車を得るには選択変更してはいけない)
  2. A=y_i の確率は \frac23。(車を得るには選択変更が必要)

司会者が山羊を取り除く (1. の場合は S=y_1,y_2 の2通りがあるが、等確率) ことにより、残っているのは車と山羊が等確率。従って、1. と 2. の確率がそのまま適用でき、

  1. 選択変更せずに車を得る確率は \frac13
  2. 選択変更して車を得る確率は \frac23

ダメだ! 納得できない!!

しかしながら、時系列を追った議論は、どうも騙された気がする。集合的にいってみたいのだが…考え中。
というか、合ってますか? 上の議論。確率は苦手なので…。