一ヶ月か...

いろいろあったけど、私は生きてます。(ジブリ映画のキャッチコピー的な意味で)

さて、ジブリ映画といえば、私はひととおり見ようとはしているわけなので、ゲド戦記なども見たわけです。
なぜ急にゲド戦記かというと、今日、仕事中に何の前触れもなく「○○なのら〜☆」という語尾が頭に浮かんできて、離れなくなり、ああ遂に私も人間として終了をいたしてしまったか、などということを後ろの席に座っている、仲の良い同僚に言ってしまったとしたら、いやいや君という人間は、私が出会う遥か以前から終了、それどころか、そもそも人類が一員として始まっていたのかすら怪しいのだよ君、と貶されてしまうことは火を見るよりも明らかなのであって、そのようなことは嫌であるので、一体この語尾は何なのだろうと思考してみて、はたと気づいた。
これは以前 OH! FM-TOWNS なる場末のパソコン雑誌、ただし当時はパソコンとは呼ばず、マイコンと呼んでいた、などということはなく、すでに次に示す一行を除いて、ほとんど嘘、大げさ、紛らわしい事項しか書かれていない入門書に、パーソナルコンピューター、親しみを込めてパソコンと呼びましょうなどと嘆かわしいことが書かれていただけではなく、MPC すなわち、マルチメディアパソコンなる、その明確な意味を誰も理解しないまま死語となってしまったマルチメディアという語を大仰に用いた規格すら生まれていたような時代の雑誌に、「谷山浩子の気絶寸前なのら〜☆」なる記事が載っていた。
当時小学生であった私はこの谷山浩子なる人物が何者か知る由もなく、どちらかといえば、知らぬことに埋め尽くされた大人の世界に生きる、大人だけが知ることを許された歌手なのだろう、と、どこか甘酸っぱいような、どこか図書館のにおいを感じさせるような感慨を持ってその記事を、しかしとても楽しみながら読んでいた。
それが今日思い起こされ、気になって調べてみると、テルーの唄の作曲をされたということらしい。よくよくWikipediaなどを見ると、それなりに以降も名前を見たことはあったのだろうが、まったく、あのOH! FM-TOWNSのゆったりと人間味を感じさせる、それはまるで徹子の部屋のごときエッセイと結びつくことはなかった。ここでものごとを結びつける力、すなわち、「作曲:谷山浩子」の6文字から、自らの記憶と当時の感慨、その他もろもろをたどる力というのは、実は人生を豊かにする重要な能力なのかもしれないと感じた次第。