物理学的に正しい電波ソングの世界

唐突に何か歌が聞きたいと思って、会社帰りのTSUTAYAに積んであった

を買ってきた。大塚愛と言えば、『さくらんぼ』が大学時代には物理学科公認洗脳ソングになっていたことを思い出す。実験の時間など、物理学棟中に「も〜いっかい!」が鳴り響いていたものである。時差のため、beeplex の頭の中は4月1日なことに注意。
さて、このハンコは一体どうすれば良いんですか? 実印にでもしますか? あと、99曲って何ですか? またiTunes泣かせのシークレットトラックですか? 『さくらんぼ』効果で頭の回転が弱まっている beeplex でした。

それにしてもこの若本、ノリオノリオである

若本規夫氏のナレーションが一世を風靡している、放送コードと戦うアニメ『ハヤテのごとく!』(原作:畑健二郎;少年サンデー連載) が始まった。
大方の予想通りセル枚数の少ないアニメであるが、原作のギャグを生かそうとする意気込みは伝わってきた。ハヤテがナギを誘拐しようとするシーンのように、

君が欲しいんだ。(人質として)

(原作1巻28頁1コマ目より引用;ノンブル張ろうよ…)

君をさらうと決めていた。(人質として)

(同29頁2コマ目より引用) というようにカッコを使ったシーンや、ナレーションが重要な役割を果たしている部分など、どうするのかと思っていたが、いくらか無理はあるものの、概ね見られるものになっている。具体的に言うと、主に若本氏の演技力によりカバーされている。
さて、放送コードと戦っているのは十分に理解できた。原作に無いシーン・描写としては:

  • ラストシーンの「見せられないよ!」(悪党の車に轢かれたハヤテの頭部に被さっていた文字;「何か赤い液体が出ているぞ」とはナギの台詞) をはじめとして
  • 自転車便の社長 (?) が某指令に
  • 臓器売買以外にお金の色々な作り方を教えてくれるコーナー (?) が誕生。当たり屋とか密輸とか…。大丈夫か?
  • 心の中の天使が悪魔より腹黒い
  • 殴られたナンパ師の捨て台詞が「父さんにも…」
  • 悪党の車のボンネットに飛び乗ったハヤテが明らかにS2機関を取り込んでいる

などなど見所たくさん。一方、残念だったのは、

  • ナンパ師を殴ったハヤテの台詞「人の獲物に手を出すなぁ!!」(原作1巻24頁3コマ目) が無い。これが無いと、ハヤテがただのいい人に見えてしまうではないか。主人公が良い人に見えてはいけないとはなんてマンガだ…。
  • 悪党のサングラスを罵倒するナギの言葉「それともあれか? 宗教か? 馬鹿の神様を降臨させる儀式の途中なのか?」(原作1巻48頁5コマ目) は流石に放送コードに負けたか? ナギの毒々しさを出すにはもう少し罵倒表現が欲しかったところである。宗教云々はともかくとして、そのまえの「ファッションリーダー」のくだりくらいは問題なさそうだが如何だろうか? しかし、ヒロインが毒々しくないといけないとはなんてマンガだ…。

ちなみに、悪党の親玉は原作でチワワだったのだが、これが無くなっているのは、全国動物 (主にチワワ) 愛護連合会との絡みと、もっぱらの噂である。
アニメのイントロで初めてハヤテの髪が青 (?) いことを把握した beeplex でした。